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第十二話 やり直さないから

Author: 海野雫
last update publish date: 2026-07-13 19:07:50

 ドレスショップから帰宅した澪は、買ってきたドレスをハンガーにかけた。シンプルでスッキリしたデザイン。ほかの人の結婚式なら、花嫁より派手にならないよう気を遣う。けれど今回は、どんなデザインのドレスでもよかった。それでも澪は、できるだけ目立たないデザインと色のドレスにした。

 アクセサリーも合わせて購入しようかと思ったが、やめた。手持ちのアクセサリーで十分だ。

 澪は、ふい、とそのドレスから目を逸らした。

 あのふたりのことなんか、もう、どうでもいい。

 早く結婚式が終わってほしいと願うだけだった。

 翌朝早く、出勤前にインターホンが鳴った。

 こんな朝早くに、と怪訝に思いながらも応対した。

「はい」

 インターホンの向こうには、宅配便の格好をした人が立っていた。

「早朝便で指定のお届け物です」

 ネットで買い物した覚えはない。訝しんだ澪は配達員に聞いた。

「それ、本当にあたし宛ですか?」

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